*「Bye Bye My Blue Sky」見本*実際は縦書きです*
空は、茜色に染まりつつあった。
窓の外に広がる景色は、忙しなく流れている。
人々の歩みも、早くなりつつある。
恐らくは、任務を終え帰路についている人達なのだろう。
あの中の何人が、大切な、愛すべき存在の元へと帰れるのだろう。
自分は、いつになったら愛すべき存在の元へと帰れるのだろう……
窓の外を眺めながら、受け付けにいるイルカは、そんな事を考えていた。
だが、彼女の目の前に報告書を差し出され、はっと我に返る。
「お疲れ様です」
その穏やかな口調で、その声の主を見ると、やはり思っていたとおり。
月光ハヤテだった。
イルカの同期で無二の親友。
年齢ではイルカより二つ年下だが、階級は一つ上。
だが、そんな差を感じさせない程、二人は仲が良かった。
「何考え込んでるんですか?」
「いや……」